2024年に社会人選手も出場する全日本シングルスで史上最年少優勝を果たした選手が、東北高校にいます。部員31人の女子ソフトテニス部に所属する天間麗奈さん(17)3年生です。

 天間さんは、2024年にチームの主力として全日本高校選抜やインターハイの団体優勝に貢献してきました。

 なかでも象徴的だったのは、2024年5月に開催された全日本シングルスで日本代表クラスの社会人選手も参加する中、史上最年少の16歳で優勝を果たしました。

 ダブルスの頂点を決める国内最大級の大会、皇后杯では10代の大学生とペアを組み優勝しました。

 天間麗奈さん「自分が思っている以上の結果が全部の大会で出て、経験がたくさん積めた1年だったと思っています」

 青森県東北町出身の天間さんは、父が地元のクラブで指導していたことや3歳年上の姉がプレーしていたこともあり、5歳から本格的に競技を始めます。

 フットワークを武器に小学生から全国大会に出場するほどの力をつけると、東北高校では一気に国内トップクラスの選手に成長します。

 天間麗奈さん「運動量が増えて食事の量も増えたので、中学校の時より筋力がつき踏み込めるようになりました」

 天間さんの持ち味の1つは、カットサーブです。女子選手では類を見ないキレで回転数が多いため、相手の返球がうまく上がらずネットに掛かってしまいます。

 最大の強みが、ボールの出所が分かりづらいフォームです。力みなく腕全体をしならせながら振り抜くため、相手は打つ間際までコースを絞れません。

 橋場香久良キャプテン「打っても全部返って来るのはすごく嫌だし、器用なので色々な引き出しがあって、どこにボールが飛んで来るか分からない。全国大会に行ってもずば抜けてるなと思います」

 中津川澄男監督「全日本の選手を見ても、あれだけ柔らかい選手はなかなかいないですね。日本を代表するような、日本を背負って立つような選手になっていってほしいと思います」

 3年生になった天間さんは高校最後の年、海外の大会でも活躍したいと話します。

 天間麗奈さん「得意なプレーでプレッシャーに負けないように試合をして、トッププレーヤーの人たちを越せるような選手になりたいです」

 天間さんは、仙台市で開催されるダブルスの日本代表選考会に出場予定で、9月のアジア選手権出場を目指します。