宮城県でクマの目撃情報が相次いでいます。6月に大崎市で60代の男性が熊に襲われけがをしたことから、県は初めてクマ出没注意報を発令しました。県は秋にかけてクマの出没が増えると予想していて、注意を呼び掛けています。
県によりますと10日、大崎市鳴子温泉の山林で畑作業をしていた60代の男性が、体長約1.5メートルのクマに襲われ、足に軽いけがをしました。
県は2023年度からクマによる被害などが確認された際に注意報や警報を出すことにしていて、今回初めて注意報を発令しました。
県によりますと、2022年度のクマの目撃件数は549件で、けがをした人は過去10年間で最多の7人でした。
4月からの目撃は既に133件に上っています。
被害を抑えるために県は、クマの餌となるドングリなどの実り具合を元にクマ出没シーズン予報も新たに行っていて、4月から11月は平年よりも出没が多い見込みということです。
県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「2022年秋に熊の餌となるドングリとかが実りが豊富だったということもあって、繁殖が多くて頭数が増えると。頭数が増えればクマの行動範囲も広がることで、より人間に目撃されることも多くなってくるのかなと思っていました」
特に、餌の少なくなる夏の時期は食べ物を求めて行動範囲が広がるということで注意が必要です。
県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「やっぱり夏山のシーズンになってキャンプに出掛けたり、山に入る機会も増えてくると思うので、ラジオをつけたりですね、熊鈴を付けたりということで、人間の気配をちゃんとクマに知らせることが大事かなと思っています」