宮城県気仙沼市の災害復旧工事で撤去した橋について、県が人体に有害な物質PCBを除去しないまま処理していたことが分かりました。
県によりますと災害復旧工事で撤去した気仙沼市南郷の渋板橋について、人体に有害なPCB=ポリ塩化ビフェニルを除去したうえで専門業者に処分を依頼する必要がありましたが、3月に除去処理を行わないまま搬出しました。
工事監督をしていた気仙沼土木事務所では、PCBの処理が必要な橋と認識していましたが工事の請負業者に除去の指示をしていなかったということです。
橋はスクラップ業者に引き渡され、5月末までに処分されています。
橋を切断する際に微量のPCBが飛散した可能性はあるものの、作業員は防護マスクを着用し夜間通行止めでの作業だったため、通行人への影響はないとみられています。
宮城県ではこのほか、県が管理する14の橋で国の基準値を超えるPCBが確認されていて、県は今後の作業では適正な処理を行うよう徹底するとしています。