2024年に入って日経平均株価が急上昇しています。この1カ月半余りで上げ幅は5000円を超えています。株価の上昇は、私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか。

 16日の日経平均株価は、終値が3万8487円と史上最高値3万8915円にあとわずかまで迫りました。

 上野比呂企アナウンサー「20日の取引開始は3万8500円台から始まりましたが、午前10時半を前に3万8700円台に乗りました」

 20日の日経平均株価は、終値で3万8363円でした。仙台市では、株価を示すモニターの前で足を止める投資家の姿が見られました。

 投資家「資産は増えてます。銀行の利子も安いですし、株を売って持っているよりも銀行に預けているよりも配当金とかの方がいいなと思って」

 史上最高値を付けたのはバブル期の1989年で、大納会に3万8915円を記録しました。

 地域経済の専門家は、今回の株高の要因として3つのポイントを挙げています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「アメリカの株は30年の間に株価が10倍になっているといった状況ですので、1つは日本の株が割安であるということと、2つ目が東京証券取引所の株価倍率の引き上げの経営改善要請、こういったものによる自社株買いなどといったものがありまして、3つ目は非常に企業業績が好調であるということ、この3つの要因で株価が上がっていると」

 株価上昇の影響は、私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「例えば宮城県の設備投資や賃上げといった形で、プラスの効果が波及するということが言えると思います。これは株高が直接影響するわけではないのですが、株高を支えている企業収益の間接的効果とこれが宮城県経済を下支えする要因になると」

 今回の株価の上昇は、今までよりも恩恵を受ける人が増えるとみられています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「以前に比べれば投資信託といったような小口の少額の投資と、1月には新しいNISAが導入されましたがその裾野が広がっていますので、恩恵を受ける層は広がっていると。少ない投資でも株価が上がることによって、自分の資産が上昇していることを実感するといったことが、消費心理や改善につながって消費に回る効果は期待できるということです」