宮城県の小中学校で学校給食の牛乳を飲んだ児童や生徒から体調不良の報告が相次いでいる問題で、少なくとも660人以上が体調不良を訴えていることが分かりました。

 仙台市教育委員会によりますと、25日に小中学校の給食で提供された牛乳を飲んだ児童や生徒から「いつもと味が違う」などと指摘があり、26日午前10時時点で330人余りが腹痛や吐き気を訴えたということです。

 同じ牛乳を提供していた名取市や岩沼市など8つの市と町でも、約330人の児童生徒が体調不良を訴えているということです。

 牛乳を提供した東北森永乳業によりますと、学校や工場に残っていた牛乳を検査しましたが異常は確認されず、原因特定のため更に詳しい検査を行うとしています。

 報告を受けて、仙台市保健所が仙台工場の立ち入り調査を行いましたが、衛生管理などの問題は指摘されなかったということです。

 いずれの自治体でも安全が確保されるまで、学校給食での牛乳の提供を停止することにしています。

 被害が出た学校の1つ、仙台市若林区の蒲町中学校です。

 25日に給食で牛乳を飲んだ生徒のうち47人が、体調不良を訴えました。

 蒲町中学校飯淵優校長「給食始まって直後ぐらいに2つの学級の担任の方から職員室の方に報告がありまして、生徒が牛乳の味が変だと訴えていると。給食が終わって保健室の方にバタバタと生徒が駆け込むような形で」 蒲町中学校では26日に3人が欠席していて、特に1年生に体調不良者が多く確認されているということです。

 牛乳は、給食の時間まで学校内の冷蔵庫で保管されていて、普段通りに温度管理されていました。

 蒲町中学校飯淵優校長「腐っていたのか何か混入されたのか、悪い方悪い方に想像してしまうので。原因究明が一番で、とにかく早急にやっていただきたいところかなと考えておりました」

 体調不良が報告されている牛乳は、学校給食にのみ提供されていてスーパーなどでは販売されていないということです。