自民党は憲法改正原案の条文化に向けた議論を進めるために国会閉会後も憲法審査会を開くよう野党側に提案しましたが合意は得られず、引き続き協議することになりました。

立憲民主党 逢坂筆頭幹事 「党首討論で総理が国会の憲法審査会の運営に口を出したということは極めて遺憾だ。閉会中に委員会なり審査会なりを開くということは相当これ重たいことだと思いますので、軽々にもそうですかって言えることではない」

 立憲民主党は19日の党首討論で岸田総理大臣が改憲条文案の作成に向けて協力を呼び掛けたことに強く反発しています。

 自民党は来週以降も憲法審査会を開いて議論を進めたい考えですが、見通しは立っていません。

 一方、自民党の推進議連は自衛隊の保有を明記する憲法9条の改正案と緊急事態条項案を独自に取りまとめ、執行部に提出しました。

 条文案では憲法9条について戦力不保持などを定めた2項を削除し、「わが国の平和と独立を守るため自衛隊を保有する」と明記しました。

 緊急事態条項案では、大規模な自然災害や武力攻撃などが起きて国政選挙の実施が困難な場合に衆参各議院の3分の2以上の賛成で国会議員の任期の特例を設けることができるとしています。

 憲法審査会での議論が進まないなか、出席者からは「議員立法で提出する努力もすべきだ」との意見が出ました。