天皇皇后両陛下が訪問先のイギリスに到着されました。天皇の国賓としてのイギリス訪問は1998年以来、26年ぶりとなります。

■天皇皇后両陛下 イギリスに到着

 沿道に詰め掛けた100人以上の人々が注目するなか、イギリスのチャールズ国王が差し向けた高級車「ベントレー」に乗り、天皇皇后両陛下が22日、ロンドン中心部にあるホテルに到着されました。

 陛下が国際親善を目的にイギリスを訪問されるのは、23年ぶりです。

スイス人観光客 「日本のロイヤルファミリーを見られるなんて、とても興味深いです」

 日本からおよそ14時間半のフライトを経て、ロンドン近郊の空港に到着されました。陛下は水色のネクタイ、雅子さまは全身、水色の装いで、調和がとれたコーディネートです。

■友好親善の公式訪問“思い出の地”にも

 両陛下にとって、イギリスは青春時代を過ごした思い出の地。今回の訪問には、それぞれ特別な想いがありました。

天皇陛下 「英国はそれぞれ留学生活を送った思い出の地であることもあり、今回の訪問を楽しみにしています」

 天皇陛下は学習院大学を卒業後、オックスフォード大学に留学。時期は違いますが、雅子さまも外務省時代に、オックスフォードに留学されていました。

 その後、陛下と結婚された雅子さま。23年前に陛下がイギリスに向かう際には、ご懐妊のため訪問を見合わせていました。

 当時、陛下は皇太子としてエリザベス女王の案内でイギリス王室に招かれます。

エリザベス女王 「大変、貴重ですね」

 日本の皇族から贈られた象牙の扇子などをご覧になられました。

 両国の親睦を深めるため、日本の伝統芸能「阿波踊り」に皇太子時代のチャールズ国王とともに参加され、一緒に踊られたことも。

天皇陛下(2001年) 「今回は単身で来ることになりましたけど、次回はぜひ2人で一緒に来ることができたらと思います」

 雅子さまは愛子さまの子育てをされながら、その翌年には陛下と一緒に公務でオセアニアへ。外国訪問の喜びについて、語られていました。

雅子さま(2002年12月) 「ニュージーランドとオーストラリアの2カ国を訪問させていただくことができることになりましたことを本当にありがたいことと思っております」

天皇陛下(2002年12月) 「今後は2人そろって外国訪問をより頻繁に行うことができたらと思っております」

 今回、国賓として、思い出の地・イギリスに2人そろって訪問された両陛下。25日から3日間にわたり、歓迎式典やバッキンガム宮殿での晩餐(ばんさん)会など、公式行事に臨まれます。

 6泊8日の日程で、現地最終日の28日にはオックスフォード大学を訪れ、市内を散策されるご予定です。

天皇陛下 「雅子も英国よりご招待をいただいたことをありがたく思っており、オックスフォード大学で過ごした2年間を懐かしく思い出しながら今回の訪問を楽しみにするとともに、日英の交流の歴史に思いをはせつつ、これまで築かれてきた日英間の友好関係がさらに深まっていくことを願っています」