旧優生保護法をめぐり国の賠償責任を認めた最高裁判決を受け、岸田総理大臣が宮城県を含む原告らと面会し謝罪しました。
岸田総理「政府の責任は極めて重大なものがあり、心から申し訳なく思っており、政府を代表して謝罪を申し上げます」
総理官邸で行われた面会には、旧優生保護法の下で障害などを理由に強制的に不妊手術を受けさせられ、国に損害賠償を求めた原告団ら100人以上が参加しました。
宮城県の原告で27年にわたって被害を訴え続けてきた飯塚淳子さん(仮名)は「せめて被害者に寄り添った解決を」と訴えました。
飯塚淳子さん(仮名)「私の人生は返ってきません。せめて国に心の底から謝罪していただきたい、被害者に寄り添い心のある解決をしていただきたい」
岸田総理は、旧優生保護法をめぐる今後の裁判では、20年を過ぎると賠償を求めることができない除斥期間の適用について主張しないことを明言し、和解による解決を目指すと述べました。
岸田総理との面会を終えた飯塚さんは、謝罪を受けても苦しみは消えないと話します。
飯塚淳子さん(仮名)「悩みが消えることは無いので、謝罪してもらっても人生が返ってくるわけではないのでその苦しみが今もあります。障害者は不良の子孫だということで手術を行いましたよね。不良じゃないと思います。障害者も生きる権利があると思う」