福井県の海水浴場に今年も「かみつきイルカ」が出没し、中学生がけがをしました。カメラは同じ海で泳ぐイルカを捉えていました。

■「かみつきイルカ」今年も出没

 21日、福井県の海水浴場で撮影された映像。友達を見つけたかのようにイルカが近付いてきます。同じ日に被害は起きていました。

同じ海岸でイルカを目撃した人 「大きさは3メートルぐらい」

 現場となったのは福井県敦賀市の海水浴場。家族と遊びに来ていた中学1年の男子生徒(13)がイルカに右手をかまれ、けがをしました。

同じ海岸でイルカを目撃した人 「(Q.イルカがいたのは?)午前8時ぐらいから昼すぎまで。30センチぐらいの水深のところまで来ていて、すごく人懐っこい感じで」

 実は福井県では、おととしから“かみつきイルカ”の被害が続いています。

 去年は別の海水浴場で…。

海水浴場の放送 「イルカが目撃されています。絶対に近付かず、触れないで下さい」

 海で泳ぐ人々のすぐそばにイルカが出没。遊泳中の62歳の男性がイルカに体当たりされ、肋骨を折るけがをしました。

 さらに2年前には…。福井市内の海水浴場などにやはりイルカが出没。少なくとも20人以上がかみ付かれるなどし、けがをしたのです。

 今回、中学生にかみ付いたのは、これまでと同じイルカなのでしょうか。専門家に聞くと…。

東海大学 海洋学部 村山司教授 「普通、イルカは人をかまない。毎年、同じ個体がそういうことしている可能性」

 ある“癖”が付いてしまった個体の可能性があるそうです。

東海大学 海洋学部 村山司教授 「人慣れしているために、遊び半分でちょっかいを出している。イルカの習性からちょっとかんでみたら(人間が)皆、騒いでいて、かむと面白いと。それでかみ癖が付いたんじゃないか。人がなるべく近付かず、本人(イルカ)が忘れてしまうまで待つしかない」