今年、上半期の農林水産物などの輸出額は7000億円余りで、去年よりも減少しました。中国による水産物の輸入禁止継続が影響しています。

 農林水産省が発表した今年1月から6月の農林水産物と食品の輸出額は7013億円で、去年の同じ時期と比べて132億円(1.8%)減少しました。

 上期の輸出額が前の年を下回るのは新型コロナウイルスの影響を受けた2020年以来、4年ぶりです。

 去年8月、福島第一原発の処理水の海洋放出したことを受け、中国が日本産水産物の輸入を停止したため610億円減少したほか、香港でも同様に121億円減少しました。

 農水省はホタテをはじめとする水産物の輸出先転換を進めていて、中国での減少分のうち33.5%相当を他の国へ転換できたとしていますが、すべてを補うには至っていないということです。

 一方、中国と香港を除いた、その他の地域では去年よりも591億円(14.3%)増加しています。