台風5号は、東北地方の太平洋沖をゆっくりとした速度で西寄りに進んでいます。

 現在、東北地方と関東地方の一部が台風の強風域に入っていて、雨や風が強まっている所があります。

 岩手県では局地的に発達した雨雲がかかり、24時間雨量が200ミリ以上と平年の8月ひと月に降る雨の量を超えている所があります。

 台風は、12日午前中に東北地方に上陸し、自転車並みのスピードのまま、東北地方を横断する見込みです。

 台風の動きが遅いため、広い範囲で激しい雨が長時間続く見込みです。

 予想される総雨量は岩手県沿岸部の多い所で400ミリと、平年の8月の雨量を大幅に上回る記録的な大雨となる所がある見込みです。

 また、青森県、岩手県、宮城県では12日午前中にかけて線状降水帯が発生して、大雨による災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。

 さらに、7月下旬に水害があった山形県や秋田県も12日は雨が強まる恐れがあるため、新たな災害の発生に警戒が必要です。

 風は沿岸部を中心に非常に強く吹く所があり、予想される最大瞬間風速は、東北太平洋側で35メートルの予想です。

 海上はうねりを伴って大しけとなるでしょう。

 土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒が必要です。

 すでに自治体から避難指示などの避難情報が発令されていますので、確認のうえ、安全な所で過ごすようにして下さい。

 また、台風から離れている地域でも海上はうねりを伴って波が高くなる恐れがありますので、海岸には不用意に近付かないようにして下さい。