宮城県丸森町では、雨不足の影響などから一部地域で生活に使われている井戸水も出なくなり深刻な問題となっています。

 義高光さん「これですね、いわゆる典型的な浅井戸で」

 丸森町耕野地区に住む自営業義高光さん。

 自宅裏の井戸水を長年、生活用水として使っていましたが、2023年の夏ごろから水が十分に出なくなりました。

 義高光さん「水があったときは今の水位から70センチ、80センチ、場合によっては1メートルくらい高かった。地区のかなりの数でまとまった家でこうやって水位が下がるっていうのはこれまでない」

 耕野地区では山間部に住宅が点在していることなどから水道は敷設されておらず、およそ200世帯のほとんどが井戸水を生活に使っています。

 丸森町では2023年までの3年間、年間の降水量が平年を下回っていて、これが井戸水の不足につながっているとみられています。

 義高さんは井戸の脇に貯水タンクを設置するなどしてこれまで乗り切ってきました。

 義高光さん「これが今年新しく掘った井戸なんですね」

 義高さんは自宅からおよそ300メートル離れた場所に新たな井戸を掘り、今週から使えるようになりました。

 丸森町は、100万円を上限に井戸の設置費用の半分を補助する事業を行っています。

 しかし工事には高額な費用がかかるため、負担は決して軽くないと話します。

 義高光さん「配管なり井戸なりのインフラ工事できるかって言うとできない場合もあるので、個人のニーズに合わせた補助なり支援なりっていうのをやっぱり考えていく必要があるんじゃないか」