台風10号について、気象庁は経験したことのないような災害が起こる恐れがあるとして警戒を呼び掛けています。このところ各地でゲリラ雷雨なども相次ぐなか、どこに暮らし、どう備えていけばいいのでしょうか。

 台風は非常に強い勢力を保ったまま鹿児島県屋久島の西の海上をゆっくりと北上しています。鹿児島県では暴風、波浪、高潮の特別警報が相次いで発せられ、宮崎市でも竜巻とみられる突風により、少なくとも4人がけがをしています。

 台風は今後、さらに発達しながら九州南部に接近し、その後、上陸する恐れがあります。

気象庁大気海洋部予報課 杉本悟史課長 「これまでに経験したことのないような暴風、高波、高潮が予想され、最大級の警戒が必要です」

 一方で、台風から流れ込む湿った空気は九州だけでなく、日本各地に激しい雨による被害をもたらしています。

 愛知県蒲郡市では27日夜、土砂崩れが発生。木造2階建ての住宅が巻き込まれて一時、家族5人が生き埋めになりました。現在まで3人が救出されていますが、いまだ2人と連絡が取れていません。

 そして台風に限らず、この夏は各地で短時間に大量の雨が降るゲリラ豪雨が頻発。

 21日には東京都心部を猛烈な雨が襲い、新宿駅付近では巨大な水柱が噴き上がるとともにマンホールのふたが飛び、慌てて逃げる人の姿が。

 地下鉄の市ケ谷駅では改札や切符売り場にまで大量の雨水が流れ込みました。

 この日、港区付近で1時間に100ミリの雨が降ったとみられ、ハザードマップで浸水の危険が指摘されている地域では瞬く間に道路が冠水。床上浸水などの被害が出ました。

 被害地域の住民からは「水が流れ込んできて怖かった」「部屋が水浸しになり、引っ越したい」など、嘆きの声が相次いだのですが、その一方で、こんな声も…。

X(旧ツイッター)への投稿 「住む場所は災害リスクを考えて選ぶべき」 「危険な場所に住み続けるなら備えと覚悟を」

 台風、大雨、そして地震と様々な災害リスクがある日本。自然災害とどう向き合えばいいのでしょうか。