9月に実施される立憲民主党の代表選に野田佳彦元総理(67)が出馬を表明しました。

38年続ける、駅頭活動を済ませてからの決意表明です。

立憲民主党・野田佳彦元総理 「立憲民主党の代表選挙にチャレンジをする決意を固めた。我々も、刷新感も必要だが、一定の経験値に基づく安定感で、国家を背負う覚悟と力量が問われているのではないか」

議員定数の削減や世襲の禁止など、政治改革の実現を掲げました。

8月29日という日の表明にも由縁があります。

立憲民主党・野田佳彦元総理 「2011年の8月29日、13年前、民主党の代表選挙で、私が勝たせていただいた。この場所で、この日で、改めて、代表を目指し、日本の世直しのために内閣総理大臣を目指す。私は街頭から生まれた政治家。今、“改革もどき”を言っている世襲の多い金魚たちに立ち向かうどじょうでありたい」

2011年、野田氏は、“どじょう演説”で、民主党の代表、そして、総理大臣へと登り詰めました。

野田佳彦氏(2011年・民主党代表選) 「どじょうは、どじょうの持ち味がある。どじょうだが、泥臭く国民のために汗をかいて働いて、政治を前進させる」

2012年、当時、野党だった自民・公明の両党と「社会保障と税の一体改革」で合意。5%だった消費税の段階的な引き上げに道筋をつけましたが、これをめぐって党が分裂するなど、対立は激化。直後の衆議院選挙で惨敗し、民主党政権は、3年3カ月で幕を下ろしました。

野田氏は、今回、その失った政権を取り戻す役割を果たしたいといいます。

立憲民主党・野田佳彦元総理 「本来は、自民党を支持していたが、失望したという保守層を、我々のメッセージで心をつかむやり方が必要になってくる。その役割を自分なら果たせるかもしれない」

次の衆院選に向けて、国民民主党や日本維新の会との連携を重視する考えです。

立憲内部には、今回の代表選を「古い顔ぶれで先祖返り」とみる中堅議員もいます。ただ、こうした声にはベテラン議員から批判も出ています。

立憲民主党ベテラン議員 「前の代表選から3年間、次の世代が結果を出せなかったということだ。俺らの世代を『古い』だの『うるさい』だの言うけど、文句を言うなら、乗り越えていけばいい」