■台風10号接近“伝統の祭り”危機

 週末のお祭りにも影響が。

 東京・大田区で30日夜から来月1日まで行われる「白山神社 例大祭」でも、厳重な台風対策が…。

白山神社 総代 河津文三さん 「祭礼を彩る風鈴の棚ですが、割れたら危険なのでネットを張って、その場をしのぐ」

 風鈴は割れないようネットで固定。「神輿(みこし)」はブルーシートで覆い、「提灯(ちょうちん)」は飛ばされないよう外されています。

 祭りは夏の終わりを告げる催しとなっています。

河津文三さん 「雷が鳴る状況や人に被害が出る状況だと当然、中止する。むかつくけど、しょうがないですよね」

■“観光客いない”熱海の宿も大打撃

 観光地・熱海では、普段ならまだまだにぎわいを見せているはずのビーチが30日は人っ子一人いません。

 はしゃぐ声に代わって響くのは、たたき付けるような雨音ばかり。

 駅前の商店街をのぞいてみると、いつもほどではないものの人の姿が。雨宿りしているようにも見えます。

観光客 「最悪っすね。屋根の下に避難してきました」

 展望貸切露天風呂が人気の旅館。樹齢200年の黒松越しに広がる相模湾の眺望が、朝は海も空もどんよりとしていました。

 36ある客室の稼働率は書き入れ時のこの時期には考えられない数字に。

ニューとみよし 富岡篤美代表取締役 「きょうの予約ですけど、14件あった予約のうち9件キャンセル。残っているのは5件だけですね」 「(Q.台風ではキャンセル料を取らない?)そうです。自然災害の場合は頂いていません」

 通常、台風でキャンセルとなるのは、最接近の日と通過する2日間くらいだといいます。

 台風10号のノロノロぶりには恨み節が止まりません。

ニューとみよし 富岡篤美代表取締役 「宿から見たら最悪の台風で。1週間以上にわたって台風でキャンセルというのは今までの経験でないですね」