約33キロにも及ぶ逆走。その一部始終をカメラが捉えていました。

 先月30日午後1時半ごろ、愛知県豊田市の「東海環状自動車道」で撮影されたドライブレコーダーの映像。

 ものすごい勢いで向かってくる白い軽トラック。逆走です。

 前の車が急ブレーキを掛けて回避します。すると、白い軽トラックが今度は男性の車に接近。危ういところで衝突から逃れます。

逆走する軽トラックに遭遇した男性 「ここで人生が終わる、『お前、俺の人生終わらせる気か』と一瞬、思った」

 スピードを緩めることなく逆走していった軽トラック。一体どこから来たのでしょうか。高速道路に設置された8つのカメラが逆走の一部始終を捉えていました。

 「豊田東ジャンクション」付近、本線を走行してきた白い軽トラックが突然、停車。“Uターン”をする白い軽トラックが逆走を始めた瞬間です。

 「NEXCO中日本」によりますと、軽トラックは豊田市の「豊田勘八インターチェンジ」から名古屋方面に向かう本線に入り、豊田東ジャンクションから岐阜方面に向かって逆走。

 2つ目のカメラには逆走する白い軽トラックが対向車とあわや接触しそうに。その後もスピードを緩めることなく、追い越し車線を逆走。

 別のカメラでは、トンネルからライトをつけて出てくる白い軽トラック。大型トラックが急いで車線変更して衝突を回避しています。

 NEXCO中日本によりますと、5分後には最初の通報が入り、その後も通報が相次ぎました。

NEXCO中日本 名古屋支社 早河辰郎さん 「当時、目撃したという通報が何件もあり、非常に緊迫した状況でした。早く逆走車を発見して確保とかにつなげればなと必死に捜しておりました」

 さらに別のトンネル内でも…。後方カメラにはブレーキを踏みながら路肩に寄り、逆走している様子が映っています。

運転していた男性 「恐怖でしかなかったです。逆走車に遭遇する2分ほど前に、電光掲示板の(『逆走車有』の)表示を確認していました。結果、危険予測ができたため、前方のトラックの急な車線変更で最大限、注意して運転できたことが回避につながったと思います」

 軽トラックは約30分も逆走。その距離はなんと“33.3キロ”にも及び、ようやく警察が運転手を確保したといいます。

 幸い事故などはなかったということですが、警察は軽トラックを運転していた80代の男性から話を聞いています。