北アフリカにあるアルジェリアの大統領選挙で選挙管理員会は暫定結果を公表し、現職候補が再選を確実にしたと明らかにしました。

 現職を含む3人が争ったアルジェリアの大統領選挙は、8日夜に大勢が判明しました。

 選挙管理委員会が公表した暫定の開票結果によりますと、現職のテブン氏(78)が全体の約95%の票を獲得し、再選を確実にしたということです。

 テブン氏は、世界有数の石油生産量を誇るアルジェリアで賃金や失業手当の引き上げなどを掲げ、南アフリカに次ぐ「アフリカ第2の経済大国を目指す」と訴えてきました。

 テブン氏は当初、12月に予定されていた選挙を突如、前倒ししました。選挙戦を優位に進める狙いがあったと報じられています。

 こうしたことから野党がボイコットをしたため、有力な対抗馬がいない選挙戦となりました。

 テブン氏は20年の長期政権を率いた前大統領が2019年の大規模な民主化デモによって退陣した後に、軍などとの決別を訴えて初当選しましたが、現在も政権と軍の親密な関係は続いています。

 今回の投票率は48%で前回の選挙よりも上がりましたが、依然として国民の関心は低いままです。