11月のアメリカ大統領選挙に向けて民主党のハリス氏と共和党のトランプ氏の初の直接対決となるテレビ討論会が開かれました。

 討論会はABCテレビが主催し、全米に生中継されました。

民主党 ハリス副大統領 「いい討論会をしましょう」 共和党 トランプ前大統領 「会えてうれしいよ」 ハリス副大統領 「Thank You」

 両者はおよそ90分間、経済や不法移民の問題などを巡って議論を交わしたほか、互いの主張を強く批判し合う展開となりました。

ハリス副大統領 「ドナルド・トランプは大恐慌以来最悪の失業率を残した。この100年で最悪の疫病(被害)を私たちに残した。南北戦争以来、最悪の民主主義への攻撃を私たちに残した。そして、私たちはドナルド・トランプの混乱を一掃した」

トランプ前大統領 「インフレは国を滅ぼすものとして知られていて、国を壊してしまう。今までに見たことのないようなインフレが起きている。おそらく我が国史上最悪だろう」

ハリス副大統領 「トランプはレイプや近親相姦でさえ例外としない中絶を禁止した。犯罪や暴力の被害者は自分の体がどうなるかを決定する権利を持っていない。不道徳だ」

 これに対し、トランプ氏は「私は中絶禁止なんて言っていない。中絶は州の権限に戻すべきだ」と反論しました。

トランプ前大統領 「スプリングフィールドの街では不法移民が犬や猫を食べている。そこに住む人々のペットを食べている。これが我が国で起こっていることで、恥ずべきことだ」

 討論の中ではトランプ氏の発言に対し、司会者が「事実ではない」と指摘する場面もみられました。

ハリス副大統領 「極端な話ですね。これが今回の選挙で私が200人の共和党員から支持を得ている理由の1つだと思います」

 ハリス氏はトランプ氏の挑発に乗らず、終始、落ち着いた立ち振る舞いをみせました。