仙台市立の中学校に通っていた女子生徒が、いじめによりうつ病などを発症した問題で、生徒側は、市の教育委員会にいじめ重大事態の認定を求めていましたが、認定されなかったことが分かりました。

 現在中学3年生の女子生徒は、小学4年生から6年生にかけ「仲間外れにされる」「同級生の男子児童8人からほうきで叩かれる」といったいじめを継続的に受けていました。

 同じ青葉区の中学校に進学してからも、「ネットで殺人予告をしている」との噂を流されるなどのいじめが続き、今年6月うつ病と適応障害と診断されました。

 こうした事態を受け生徒側は、今年7月、市教委に対し、いじめ重大事態の認定を求めました。

 しかし11日の仙台市議会で、天野元仙台市教育長は「いじめ重大事態の認定要望後に、生徒の保護者からいじめの事実確認や調査の実施は必要ないとの申し出があり、重大事態の認定には至っていない。これまで適切に対応してきたと考えている」と述べました。 

 これに対し生徒側は、khbの取材に「要望を取り下げる趣旨の発言は一切していない。答弁の内容にがっかりした。いじめられた側を守ろうとしていない」と強く批判しています。

 生徒側は市教委に対し、いじめに関わった児童生徒に事実を確認することや、市教委のずさんな対応への謝罪を求めています。