将棋の藤井聡太七冠に初めてのタイトル戦となる佐々木勇気八段が挑む、最高峰タイトル「竜王戦七番勝負」が開幕するのを前に東京・渋谷区で前夜祭が開かれ、両者が意気込みを語りました。

藤井聡太七冠 「いよいよ竜王戦が開幕するんだと実感。お互いの読みがぶつかり合うような充実した面白い将棋を指していけるよう全力を尽くしたい」

佐々木勇気八段 「初めてのタイトル戦。普段の生活を竜王戦モードにしていた。神聖な舞台での対局、立派な将棋盤の前に座って気持ちが引き締まった。あしたから最善を尽くしたい」

 2021年に初めて竜王位に就いた藤井聡太七冠は、4連覇を目指します。

 一方、タイトル戦初挑戦で最高峰のタイトルに挑む佐々木勇気八段は2017年7月の藤井七冠との初対局で勝利し、藤井七冠のデビュー30連勝を阻止しました。

 また、今年3月放送のNHK杯決勝では藤井七冠を破って連覇を阻止し、初優勝を飾るなど大一番での直接対決に縁があります。

 両者の対戦成績はこれまで藤井七冠の4勝2敗です。

藤井聡太七冠 「佐々木八段は攻めの鋭さが一番の特徴。それに加えて受けの手厚さ、粘り強さがあり、充実した将棋を指されている」

佐々木勇気八段 「(藤井七冠は)盤を挟んでみないと分からない強さがあるので、できるだけ終盤までいい勝負で戦いたい」

 前夜祭の前には対局室では検分が行われ、2人は対局室の雰囲気や駒の手触りなどを念入りに確認しました。

 竜王戦の優勝賞金は、タイトル戦最高額の4400万円です。

 藤井七冠の4連覇か、佐々木八段の初タイトルか、注目の第1局は5日午前9時から始まります。

 持ち時間は8時間の2日制で、勝敗は6日に決まります。