日本原水爆被害者団体協議会、日本被団協へのノーベル平和賞授賞式が10日に行われました。宮城県から出席した被爆者の木村緋紗子さんは、悲劇を繰り返さないために「これからも証言活動を頑張っていく」と決意を語りました。

 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「何が楽しみって表彰状いただくことが楽しみじゃないですか」

 授賞式に向けてホテルで準備する仙台市在住の木村緋紗子さん(87)は、ノーベル平和賞を授賞した日本被団協の代表理事を務めています。

 広島市出身の木村さんは、8歳の時に爆心地から約1.6キロの場所で被爆し父親や祖父など親族8人を失いました。

 10日にノルウェーのオスロで行われたノーベル平和賞の授賞式で、日本被団協の代表団にメダルと賞状が授与され長崎市で被爆した田中熙巳さん(92)が核なき世界を訴えました。

 日本被団協代表委員田中熙巳さん(92)「核兵器も戦争も無い世界の人間社会を求めて、共に頑張りましょう」
 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「式は良かったですよ。印象に残ったのはやはり田中さんが言った言葉ですよね」

 犠牲になった人たちの思いを発信する始まりの場所にしたいと話していた木村さんは、授賞式を終えて「先人たちの魂を連れていくことができた」と述べ、今後の決意を語りました。

 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「今も戦争やっていますが戦争をしないように、みんな世界の人々が仲良くなっていけるようにこれからも頑張りたいと思います」

 木村さんたち日本被団協の代表団は12日までオスロに滞在し、核兵器の廃絶などを訴えます。