アメリカの政権幹部が軍事作戦の情報を民間の通信アプリを使って誤って記者と共有していた問題で、雑誌側がやり取りの詳細を公開しました。

 アメリカの雑誌「アトランティック」は26日、アメリカ軍によるイエメンの武装組織「フーシ派」への攻撃を巡り、政権幹部らが交わしたやり取りの詳細を公開しました。

 通信アプリの画像からはヘグセス国防長官を名乗るアカウントが戦闘機の発進時間や攻撃開始のタイミングなど具体的な手順を説明しているのが分かります。

 また、ウォルツ補佐官を名乗るアカウントが「建物が倒壊した」などと、現場の状況をリアルタイムで伝えています。

 アトランティック誌は攻撃に関する情報がアメリカに敵対する勢力などに事前に渡っていたら、パイロットが危険にさらされていたと批判しました。

 また、やり取りの詳細を公開した理由について、トランプ大統領ら政権側が「機密情報ではない」と主張し、事態を軽視しているからだとしています。

 国防総省は26日、「機密情報が含まれていないのは明らかだ」とする報道官の声明を発表しましたが、野党・民主党からはヘグセス国防長官の辞任を求める声が出ています。