春の叙勲の受章者が発表され、宮城県からは126人が選ばれました。

 叙勲には、社会の様々な分野で顕著な功績を挙げた人に贈られる旭日章と国や地方公共団体などの公務に長く従事し、功績を挙げた人に贈られる瑞宝章があります。

 宮城県の旭日章の受章者は27人で、元県議会議員の中澤幸男さん(84)が旭日中綬章を受章しました。

 瑞宝章の受章者は99人で元東北工業大学学長の今野弘さん(76)、宮城教育大学名誉教授の鈴木法日児さん(80)、西林克彦さん(81)ら5人が瑞宝中綬章を受章しました。

 宮城県からは126人が選ばれた春の叙勲。

 旭日小綬章を受章した、元色麻町長の伊藤拓哉さんは現在86歳です。

 1995年の町長選挙で初当選し、5期20年にわたって町政を担った地方自治への功労が認められ、受章となりました。

 伊藤拓哉さん「町民が後押ししてくれたからね、後押ししてくれた人が受章されたのと同じじゃないですか。町民の意向を踏まえて気持ちを酌んで町政をやってきたということが認められたのだと思いますよ」

 伊藤さんは2002年、国中で平成の大合併が進む中、宮城県の中新田町、小野田町、宮崎町と共に合併の協議を続けていました。 しかし「合併は時間を掛けて検討すべき」という町民の意向調査の結果などを踏まえ、合併協議から離脱し、独自の町づくりを推進することを決めました。

 伊藤拓哉さん「自分では間違ってなかったような気がしますけどね。やった事はね。合併協議から離脱したのは、全体の財政じゃないでしょうかね。膨大な計画を作って実現できないというような財政計画だったですよね。それが町民や議会の人たちを反対というか離脱の方向に向かわせたんだと私は思いますよ」

 今は一町民として色麻町を見守っている伊藤さんは「町が発展するためには、財政をしっかりして大きなビジョンを持ってやっていくことが大事」と話していました。