宮城県内で水揚げ量が2年連続で過去最低を更新し不漁が続いている、サンマについてです。水産庁は2022年、漁場に南下して来るサンマの量について、依然として低水準との調査結果を公表しました。
水産庁によりますと2022年、北海道から千葉県沖の漁場に来るサンマの量は、過去最低だった前年を上回るものの依然として低水準と予想されていて、サイズも前年より小さくなると見込まれています。
水産研究・教育機冨士泰期研究員「サンマの量はそれなりに沢山いるが、そのなかで特に漁業にとって重要な、というかスーパーによく並ぶようなサイズのものは、割合としては前年より少ない」
水産庁が調査を委託している国立の研究機関、水産研究・教育機構によると、2022年は北太平洋の海域に198.9万トンのサンマがいると推定され、前年の84.5万トンよりも増えていますが、多い時の3分の1にとどまります。
サンマが三陸海域にまで南下するのは例年よりも1カ月ほど遅れ、10月下旬になるということです。
水産研究・教育機冨士泰期研究員「親潮が比較的勢力が弱く、あまり南に差し込んでこない、そういう予報が出ています。こういう状況ですと、サンマもなかなか南に下りにくいそういう条件になると予想される。三陸周辺海域まで南下してくるタイミングは、例年より遅れるだろう」
県内の2021年のサンマの水揚げ量は約3400トンと、過去最低を2年連続で更新していて小売店では高値で販売されました。2022年はどうなのでしょうか。
水産研究・教育機冨士泰期研究員「価格が劇的に以前のように戻るほど豊漁になるわけではないので、価格もそれほ劇的に下がるとは言えないと思う」