生鮮カツオの水揚げ25年連続日本一、宮城県の気仙沼市で水揚げが思うように伸びていません。豊漁だった前年の同じ時期と比べ3割にも満たない量で過去10年で最も少なくなっています。
午前6時の気仙沼港です。例年、今の時期は多くのカツオ漁船が入港していますが、13日はゼロ。市場には例年のような活気がありません。
気仙沼漁協臼井靖参事「過去にこのような状況は、記憶にないくらい厳しい状況ではないかと思いますね」
例年であれば、今の時期は100トンを超える水揚げが連日続きますが、今は平均80トン程度、水揚げが無い日もあります。
8月末までの気仙沼港の生鮮カツオの水揚げは6474トンと、豊漁だった前年の同じ時期の3割にも満たない量で、過去10年で最も少なくなっています。
水産研究教育機構青木良徳主任研究員「今取れているカツオのサイズを見ると、60センチから65センチと比較的、大きめのカツオが主体となっています。これらのカツオはこのあと産卵の準備が整い次第、南に向かって行きます。もし各船が大型のカツオを狙って南に操業を開始すれば、気仙沼での水揚げはあまり見込めないのではないか」
現在水揚げ量1位の千葉県の勝浦港は、7360トンでその差は886トン。
専門家は巻き返しの鍵は「小型のカツオ」と話します。
水産研究・教育機構青木良徳主任研究員「南の方から北にやって来るのではなく、東の方から西にやって来る群れもいますので、もしそういう群れが来れば残り数カ月ではあるが、漁獲につながることが考えられる」
26年連続日本一の達成に残り期間はそう長くありませんが、関係者は巻き返しを信じています。
気仙沼漁協臼井靖参事「(カツオは)気仙沼市の魚ですので、これが地域の経済に活性化にもつながっていますので、なんとかこれから挽回して上回っていきたいと思います」