地域経済の専門家は、エバー航空の仙台−台北便が再開することで年間で20億円の経済効果が期待でき、宮城県の経済の大きな下支えになると話しています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「台湾からのインバウンドというのは(コロナ前の年間の)仙台空港乗降客の約7割、9万人を占めていたということもあって、また(台湾は宮城県の)インバウンドの4割を占めていたと。今回一番のボリュームゾーンである台湾と(再び)つながったということの意義は非常に大きいと思います」

 七十七リサーチ&コンサルティングの田口庸友首席エコノミストは、久しぶりに宮城県を旅行する台湾からの観光客は購買意欲も増していると分析していて、消費単価は新型コロナの感染拡大前を上回るとみています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「例えばいい件の観光客、宿泊客ですと消費単価1回当たりの旅行で2万5000円となっていますが、インバウンドは平均で3万5000円となっていますのでだいたい1.4倍と、コロナ前の宮城県のインバウンド観光の経済効果は99億円と県で試算していますけど、台湾が4割位と約40億を占めると。(2年10カ月ぶりの旅行で購買意欲が増し)消費単価の上昇などを加えると、エバー航空だけでもその半分くらい(年間)20億位の経済効果があると考えられます」

 更に、依然として続く円安基調から割安感があることも大きな後押しになるとみています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「今現在円高になってきているとはいえ、1ドル130円前後となっております。これはコロナ前よりもまだ2割くらい円安の水準であるということで、(海外から見れば)2割くらい(日本での買い物は)割安になっていると。非常に宮城県経済にとってはこのインバウンドの追い風になる」

 田口首席エコノミストは、台湾はコロナ禍の3年間で経済成長や所得の増加が続いていたため、これも後押しに可能性があると話していました。