東北電力が国に申請した家庭向けの電気料金の値上げについて、消費者の意見を聞く公聴会が仙台市青葉区で開かれました。消費者からは「納得できない」などといった厳しい意見が出されました。
東北電力は、家庭向けの8割を占める規制料金と呼ばれる契約について、火力発電の燃料高騰を背景に4月から平均で32.94%の値上げをしたいと国に申請しています。
国は、申請を認めるか審査を進めていて16日の公聴会は審査手続きの一つです。
公聴会には国の担当者のほか東北電力の樋口康二郎社長も出席し、会の初めに値上げへの理解を求めました。
東北電力樋口康二郎社長「(このままでは)投資を十分に行うことができず、電力の安定供給に影響を及ぼしかねない非常に厳しい状況にあります」
公聴会にはオンラインを含め消費者11人が参加し、厳しく指摘する意見が多く出ました。
意見陳述人「消費者にとっては大幅引き上げになっている。この引き上げの幅が10年前と比べると大変大きな幅なので、妥当性についてなかなか消費者としては理解、納得できる内容ではありません」
規制料金が値上げされると、オール電化住宅などが契約している自由料金のプランや、企業向けの一部料金も値上げされる可能性が高いため、公聴会ではこのような意見も出ました。
意見陳述人「旅館業も非常に厳しい。コンビニも厳しいと近所の商店主の方も言ってらっしゃる。値上げ幅を少しでも圧縮していただくように」「家庭によっては、オール電化もお勧めされて切り替えているところも多い。(値上げは)言葉で言うほど簡単ではないな」
国は16日の公聴会で出た意見も参考にして、値上げを認可するかどうかや認める場合はどの程度の上げ幅が適正なのかなど審査を進める予定です。