2019年、仙台市青葉区吉成の自宅に放火し、家族5人を死傷させたとして殺人と放火などの罪に問われている男に対し、仙台地裁は無期懲役の判決を言い渡しました。

 住所不定無職の佐々木伸被告(26)は2019年12月、家族を殺害する目的で青葉区吉成の自宅に放火し、当時76歳の父親と29歳の兄を焼死させ、兄の妻など3人にけがをさせた殺人と放火の罪などに問われています。

 これまでの裁判で佐々木被告は黙秘を続けていて、弁護側は「火災の原因が被告の放火によるものか立証が不十分」などとして無罪を主張していました。

 16日の判決公判で仙台地裁の中村光一裁判長は「防犯カメラの映像などから、佐々木被告以外が放火した可能性は無い」「同居家族と口論したり関係性は良好とは言えず、何らかの動機はあった」とし、火災は佐々木被告による放火が原因と認定しました。

 その上で午前2時という「就寝時間帯に放火する危険な犯行。5人が死傷していて結果は重大」とし求刑どおり無期懲役を言い渡しました。