病気で髪を無くした子どもに医療用ウイッグを提供する、ヘアドネーションという取り組みです。4歳の男の子が、生まれてから伸ばし続けてきた髪を切って寄付しました。

 宮城県塩釜市に住む佐藤奈瀬くん(4)。サラサラのロングヘアは生まれてから一度も切らずに伸ばしてきました。

 母親佐藤智佳さん「ずっと長いのが普通だったから、本人もサラッて自然にサラッとするような感じでしたね」

 美容師の母親智佳さん(31)。長い髪の毛を様々な髪形にアレンジすると可愛いと、これまで伸ばし続けてきましたが今回、親子で新たな挑戦をすることにしました。

 母親佐藤智佳さん「小児がんだったりいろんな病気で髪の毛が抜けちゃったりする子に寄付するウイッグ、寄付した髪の毛で作るウイッグ」

 病気などで頭髪に悩む子どものために、髪の毛からウィッグを作って贈るヘアドネーション。智佳さんは、この活動を1年ほど前に知りました。

 佐藤智佳さん「取っておくのも記念ですけど、上の子の時してなかったので下の子の時だけ残すのもなっていうのもあって。それだったら、寄付して役に立ててもらった方がいいかなと思って」

 10日、智佳さんが勤める理容店で、ヘアドネーションに必要な31センチ以上の長さで髪を切っていきました。奈瀬くんの初めてのヘアカットには家族みんなが参加しました。

 母親・佐藤智佳さん「短いのもかわいいからやって良かったかなって思います」

 佐藤奈瀬くん「ママ、髪無くなった人にあげよ」

 母親・佐藤智佳さん「少しでもウイッグを使う人の心が軽くなればいいなと思います」 髪は医療用ウィッグを子どもたちに無償提供している大阪市のNPO法人に送られるということです。

 大阪のNPO法人によりますと、11日時点で186人の子どもたちが医療用ウィッグを望んで待機していて、ウイッグが提供されるまで2年ほど待つこともあるということです。

 伸ばし続けてきた髪を初めて切った奈瀬くんはイメージチェンジした姿で13日に幼稚園に入園します。