宮城県大崎市の病院で発生したレジオネラ症の集団感染で、この病院を利用していない周辺住民も感染が確認されました。病院の周辺に住む市民からは不安の声も聞かれています。大崎市は県に対し、感染経路の特定を求めています。
大崎市の永仁会病院では、病院を利用した40代から90代の男女8人がレジオネラ症に感染し、このうち2人が死亡しています。
病院の利用歴が無く、半径3キロ以内に自宅や勤務先がある男女11人の感染が確認されていて、このうち4人は院内の感染源とされる空調設備から検出された、レジオネラ属菌と遺伝子パターンが一致していました。
近くの住民「病院内で感染というわけでもないので、ここにいても危ないというかそれがすごい不安です」「どこまで広がるのか分からないので。近くに中学校もありますし怖いですね」
レジオネラ属菌を原因とする感染症は、菌で汚染された細かい霧やしぶきなどを吸い込むことで感染し、高齢者や新生児は肺炎を起こす危険性が高いとされています。
大崎市健康推進課佐々木康之課長「市民にとっては医療機関を利用していないのに感染しているということで、感染がどういう状況で広がっているというのが不安になっていると思いますので、宮城県に対しては感染源の経路特定など是非行っていただきたいと思っております」
レジオネラ属菌は、冷却塔などの水を使用する設備の中で増殖する場合があることから、大崎市は市内の施設管理者に対し衛生管理の徹底を呼びかけています。