ふるさと納税の動向について、サイトを運営する会社が宮城県でも注目を集めた漁業支援をトレンドに上げました。観光や体験型の返礼品も人気を集めたようです。
ふるさと納税サイト、ふるさとチョイスを運営するトラストバンクが7日に記者説明会を開き、2023年の動向と2024年のトレンド予測を発表しました。
新型コロナの5類引き下げによる行動緩和で、宿泊や交通費として使用できる旅行券を含むパッケージ旅行のカテゴリが、2022年の同じ時期と比べて約1.2倍に増加しました。東京電力福島第一原発処理水の海洋放出が始まった8月下旬からは、ホタテやサケなどの海産物の人気が高まり、漁業支援の動きが見られたということです。
トラストバンク川村憲一代表取締役「生活に密着し生活者の意識と、地域への関心が非常に相まった状態でふるさと納税への寄付、動機がある」
宮城県でも沿岸自治体のふるさと納税に大きな影響が与えたのが、8月24日に始まった処理水の海洋放出です。
人気の返礼品に生食用のカキや笹かまぼこ、冷凍ホタテなどがそろう石巻市では、放出直後の6日間の寄付額が2304万円とその直前の同じ期間と比べほぼ倍増しました。
一方で、10月にふるさと納税のルール改正があったことによる駆け込みで、9月の件数は2022年の約5倍になりましたが、10月にはその反動で2022年の約75%に落ち込みました。
それでも2023年度の寄付総額は、11月末時点で9億2200万円と2022年の同じ時期に比べ2倍の好調ぶりで、申し込みに合わせて復興を含めた水産業を応援するメッセージも11月だけで330件寄せられたということです。
斎藤正美石巻市長】「食することで応援したいと思っています、石巻の水産業を遠くから応援しています、色々な応援メッセージ、ありがたいと思ってます。2024年に向けても皆さんが喜ぶ返礼品を準備したい」
2024年の予測としては、地域貢献や品質を重視する動きが見られるということで、地元の木材を使用した家具などがトレンドに入るのではないかということです。