宮城県名取市の高舘小学校でプール開きが行われました。
水泳の授業が行われているのは、学校のプールではありません。5年生と6年生が向かったのは、学校から車で15分ほどの場所にある民間のスイミングスクールです。
名取市教育委員会津軽谷さつきさん「名取市のプールは老朽化が進んでいて、15校のうち築40年を経過している学校が6校、そのうち3校で水位が低下する現象が起きていて、高舘小学校もその1つ」
高舘小学校のプールは設置から45年が経過し、配管の亀裂が原因とみられる水位の低下やコンクリートの劣化など多くの修繕が必要で、建て替えとなると撤去費を含め3億円もの費用がかかると試算されました。
費用以外にも、熱中症指数を超えた場合に水泳の授業が中止となることや、プールの点検や整備児童たちの見守りなど教員たちの負担が大きいこともあり、試験的に民間に委託することになりました。
高舘小学校伊藤紫乃教諭「朝早く来て水質検査とか汚れたらきれいな水にする。放課後と朝の活動で、当番を組んでプールの管理を行っていた」
子どもたちにとっても、プロのインストラクターから指導をしてもらうことで泳ぎが上達するなどのメリットが期待されています。 児童「色々細かいところまで優しく教えてくれたので上手になれそう」「さびとか生き物がいっぱい入っていて、老朽化していて先生が虫とかを網で捕まえないといけない」
セントラルスポーツ菅原悠チーフインストラクター「水泳指導となると専門的な知識が欲しくなったり、昨今は水難事故も多いので命を守るという意味でも我々の持っているノウハウを少しでも教育の現場で生かしていただけたら」
水泳授業を民間に委託するのは、宮城県では名取市が初めてです。市では高舘小学校の状況を見て、他の学校でも行うかなどを検討することにしています。