17日から宮城県を訪問している台湾の半導体企業などの業界団体が、仙台市青葉区の次世代放射光施設ナノテラスを視察しました。

 東北大学の青葉山キャンパスにある次世代放射光施設ナノテラスを訪れたのは、台湾の半導体企業などでつくる業界団体HTFAのメンバー約20人です。

 4月に稼働が始まったナノテラスは物質の構造をナノレベル、100万分の1ミリ単位で解析できる巨大な顕微鏡とも言われ、半導体分野での素材開発などにも期待が寄せられています。

 一行は、東北大学の高田昌樹教授からナノテラスは大学や企業団体、自治体が連携して整備、運用を行っていることなどついて説明を受けました。

 参加者の中には、将来的なナノテラスの活用を見据え利用時にかかる費用について質問する姿も見られました。

 実際に研究が行われている実験ホールに移動し、日本企業のナノテラスの活用事例などを学んでいました。

 HTFA林育業理事長「今回の交流を通して互いの理解を深めた東北大学のリソースを台湾企業がどのように使うか、問題意識をはっきりして更に交流が進めば必ずマッチングできる」

 半導体産業をめぐっては、台湾の大手PSMCなどが大衡村に進出することになっていて、村井知事は18日に経済産業省などを訪れ、生産拠点の整備や人材育成などについて財政的な支援を拡充するよう求めています。