街に押し寄せる濁流。大規模な山火事が起きた地域で今度は洪水が発生しています。

■“山火事被災の町”で鉄砲水 関連は

 住宅地に突如として現れた濁流。家々を飲み込み、道路はまるで川のように…。

 大雨によって鉄砲水が発生したのはアメリカ南西部のニューメキシコ州にある行楽地・ルイドソ。実は、この町では先月、大規模な山火事が発生。強風にあおられて炎が町に迫り、5000人に避難命令が出されたばかり。それからひと月も経たず、今度は洪水で避難勧告が出される事態となっています。

 山火事で焼かれた周辺の山林は保水力を失い、鉄砲水が発生しやすい状況になっていました。

■「モノリス」影響も? “捜索隊”大忙し

 西部では熱波が猛威をふるっています。クレヨンが溶けるほどの日差しが降り注ぐネバダ州。捜索救助ボランティアへの依頼が急増していました。

捜索救助ボランティア幹部 「多くの通報が入っている。この町の人はよく出掛けるが、大変なことになるとは思わず十分な準備もしないで出発する」

 そうした人を探すなか、救助隊は先月に砂漠で“あるもの”を発見していました。

 現地の警察が公開した1枚の写真。乾いた岩肌に立つ鏡の柱「モノリス」です。コロナ禍だった2020年、ユタ州の砂漠で見つかったのを皮切りに世界各地で次々と出現…。

 SF映画「2001年宇宙の旅」に登場するモノリスと似ていると話題になりました。

 そのモノリスが再び出現。一目見ようと、砂漠に出掛ける人が増えてしまったため警察が撤去したのでした。

■エーゲ海“古代遺跡”で水不足

 一方、ヨーロッパでも熱波によって多くの問題が…。

 エーゲ海に浮かぶ、美しいギリシャの島々。中でも人気なのが多くの古代遺跡があるナクソス島です。観光シーズンを迎えて多くの人が訪れるなか、島ではある問題が深刻化していました。

地元ホテルのオーナー 「水不足が続いている。今年は特にひどい状況だ」

 熱波と干ばつによって島の貯水池がほとんど干上がってしまったのです。

 さらに今、地中海の島々では海水を淡水に変える装置の取り合いが起きているといいます。

 この島では農業用水が足りず、特産のチーズとジャガイモの生産に危機が訪れていました。

ジャガイモ生産者 「かなりがっかりしているよ。我々、人類は気候変動がやってくることに前もって気付かなかった。もしこの状態が続くなら、もう聖母マリア様に助けを求めるしかない」