大手ゼネコンの清水建設が手がけた仙台市のマンションで、耐震対策工事が図面通りに実施されていなかったことが分かりました。

 問題になっているのは、清水建設が20年以上前に仙台市に完成させたマンションです。

 設計図面では、地震で揺れた時に柱を守るため建物の壁と柱の間に構造スリット」と呼ばれる隙間を設け、耐震対策するこになっていました。

 ところが、清水建設などが6月に調査したところ、抽出して調べた85カ所のうち74カ所で構造スリットが入っていなかったということです。

 清水建設は、ずいぶん前のことなので原因は分からないとしていて今後、構造スリットを入れ直す修繕作業を進める方針です。

 仙台市の担当者は情報収集中としたうえで、状況に応じて清水建設や所有者に報告を求め建築基準法に適合しているか判断する見通しです。

 構造スリットについては、前田建設工業が手掛けた別のマンションでも施工不良が発覚しています。