ガザ地区での戦闘が続くなか、イスラエルとレバノンの間でも緊張が高まっています。レバノンに拠点がある「ヒズボラ」の関係者がANNの取材に応じ、「全面戦争の準備がある」と明らかにしました。

「ヒズボラ」幹部に近いカッセム・ハドラジ氏 「イスラエルが全面戦争を始めようと考えるなら、この争いをどこまでも拡大する準備がある」

 イスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の幹部に近いカッセム・ハドラジ氏はこのように話す一方で、「ネタニヤフ首相は支援が必要なため次のアメリカ政権を待っており、『消耗戦』を続けたいと考えている」と語りました。

 また、27日にイスラエルが占領するゴラン高原で12人が死亡したロケット弾攻撃について、イスラエル側は「ヒズボラ」の攻撃と主張していますが、ハドラジ氏は関与を否定しました。

 イスラエルが「限定的な報復に出る」との見方については、次のように述べています。

「ヒズボラ」幹部に近いカッセム・ハドラジ氏 「イスラエル軍が爆竹や花火程度の報復してくることを期待しているが、それ以上のことをすれば、ヒズボラの攻撃は手痛いものになる」

 また、ハマスとの連帯を示すヒズボラがイスラエルと平穏を取り戻す唯一の手段は、「イスラエルがガザ侵攻をやめ、恒久的な停戦案を受け入れること」だと強調しました。