福島第1原発で燃料デブリの試験的取り出しが延期された問題で、パイプの順番の取り違えは、先月下旬に起きたとみられることが分かりました。

 福島第1原発では22日、2号機から燃料デブリを試験的に取り出す作業が始まる予定でしたが、装置を格納容器へ送り込む5本のパイプが順番通りに並んでいないことが直前になって分かり、作業は延期されました。

 東京電力によりますと、このパイプは内側を装置につながるケーブルが通っていて簡単には入れ替えられない状態だったことから、先月下旬に原子炉建屋で組み立てられた際に何らかの原因で誤った順番に接続されたとみられています。

 このミスは1カ月近く見落とされていたことになり、東京電力は作業員への聞き取りなどの原因調査が終わるまで作業を再開しない方針です。