自民党総裁選です。各候補者が精力的にあいさつ回りをするなか、5人目の立候補者となったのは「現役の幹事長」です。その狙いは。

■進次郎氏「大きな舞台に挑む」

自民党 小泉元環境大臣(43) 「やっぱり横須賀に戻ってくると、ほっとしますね。6日の(出馬)会見もここでやりたいぐらい」

 地元の神奈川県横須賀市にスタートアップ=新しい事業の立ち上げを支援するインキュベーターの拠点が設立され、そのオープニングセレモニーに小泉元環境大臣が出席。

自民党 小泉元環境大臣 「これから総裁選の大きな舞台に挑みますけども、日本の経済成長を牽引(けんいん)するのがスタートアップ(新規事業)だと、そうなっていくように政策を強力に支援をしていきたいと思います」

 小泉元環境大臣は6日に正式に出馬会見を開き、具体的な政策などを発表します。

自民党 小泉元環境大臣 「今回、総裁選のなかで訴えたいと思っている1つの思いは長年、政治のなかで議論をされ続けてきたけれども、決着していない問題に決着をつけたい」

■石破氏&河野氏も動き“加速”

 その総裁選で今回はライバルとなる石破元幹事長(67)は、議員会館であいさつ回り。

自民党 石破元幹事長 「ご苦労さま」 山田美樹衆院議員 「ありがとうございます」 自民党 石破元幹事長 「あの喉の薬は効いとるかい?」

 と話しながら奥へと進み、事務所のスタッフにも握手を求めてあいさつ。

 石破元幹事長は3日間かけて党所属の衆参すべての議員会館事務所を回り、あいさつを終えました。

自民党 石破元幹事長 「なんか一日があっという間に終わるなあ」 「(Q.睡眠時間は?)3時間…」

 一方、こちらは…。

河野デジタル大臣(61) 「でけぇ!すげぇぞ!」

 河野デジタル大臣が驚きの声を上げたのが千葉県の睦沢郵便局で販売されている、かき氷の上に干し芋のソースがかかった「いもごおり」です。

河野デジタル大臣 「干し芋が上にのっている。うーん…。なんか孤独のグルメみたいな。おいしいです。この量で売っているんですか?」 睦沢郵便局長 「500円です」 河野デジタル大臣 「でかっ!」

 全国でも珍しい郵便局の敷地内にある干し芋工場を視察した河野デジタル大臣。実際に干し芋作りも体験しました。

河野デジタル大臣 「郵便局も進歩というか進化しているなと実感しました。政府の財政に寄り掛かって経済を発展させようというのではなくて、やはり民間の活力を発揮してもらって経済を伸ばしていく」

■防衛増税&子育て支援金“停止”を表明

 そんななか、4日に新たに立候補を正式に表明したのが茂木敏充幹事長(68)です。

自民党 茂木幹事長 「目標を掲げ、チームを束ね、結果を出す。これが私が目指す新政権の姿です。結果にコミットします。3年以内に結果が出なければトップが、総理が責任を取ります」

 具体的な政策は5日に発表する茂木幹事長ですが、防衛増税と子育て支援金負担の停止を掲げるなど、増税ゼロの政策を推進すると強調しました。

 防衛増税停止について石破元幹事長は…。

自民党 石破元幹事長 「経済成長で税収が増えるので防衛増税はやらなくてもいいという、そういう理屈にはなかなかならないんだろうなと思っています。防衛費が賄えるのかどうなのか、精緻(せいち)に計算してみないとスローガンだけ言ってもどうしようもない」

 外務大臣にトランプ前大統領から「タフネゴシエーター」と呼ばれるなど、実務能力にたけた「切れ者」と知られる一方、知名度が高くなく、人望がないとも言われる茂木幹事長。

 次の総理大臣に誰がふさわしいか聞いたANNの世論調査では、支持率1%の5位グループで期待値が高くないというのが現状です。

■なぜ?世論調査“支持率1%”も出馬

 支持率1%の幹事長なぜ出馬…。

政治部 笠井美来記者 「茂木さんはかねてから『総理になってやりたい仕事がある』と強い意欲を見せていました。ただ、幹事長という総理総裁を支える立場上、『令和の明智光秀になるのではないか』という指摘も気にはしてはいて、それが今回、岸田総理が不出馬を表明し、茂木さんも足かせなく出馬できる状況になりました。世代交代を求める声があるなか、今回手を上げないと次回以降、総裁候補として扱われなくなるのではという懸念もあります。さらに茂木氏にとっては派閥の領袖(りょうしゅう)で幹事長、今、党内で最も力がある立場で、このタイミングでの出馬が最大のチャンスとなります」