11月のアメリカ大統領選挙で移民問題が争点のひとつとなるなか、民主党のハリス氏が大統領候補になって初めてメキシコ国境を訪問しました。

 ハリス氏は27日、アリゾナ州のメキシコ国境を訪問し、国境警備の担当者から説明を受けました。

 ハリス氏は副大統領としてアメリカに押し寄せる不法移民の対策を任されてきましたが、対応が後手に回ったなどとして共和党から批判を受けてきました。

民主党 ハリス副大統領 「アメリカへの移住を切望する人が多いことは理解しているが、私たちの社会は秩序があり、安全でなければならない。それが私の目標だ」

 ハリス氏は、移民問題は大統領としての優先事項だとしたうえで、超党派でまとめた国境対策の法案を議会で阻止したのはトランプ氏だと批判しました。

 また、国境警備を強化しつつも合法的で人道的な移民の受け入れが両立できるよう、現在の移民制度を改革する必要があると訴えました。

 一方、トランプ氏は27日、ミシガン州で演説し、移民問題でハリス氏を痛烈に批判しました。

共和党 トランプ前大統領 「ハリスは不法移民による何万件もの犯罪に直接の責任がある。ハリスがしたことは犯罪であり、犯罪でなければならない」

 トランプ氏は、不法移民が殺人などの凶悪犯罪を犯していると指摘したうえで、ハリス氏は責任を取って辞職し、大統領選の出馬もやめるべきだと訴えました。

 また、自身が大統領に返り咲いたら、アメリカ史上最大の不法移民の強制送還に踏み切ると改めて強調しました。