太平洋での違法な漁業を監視するカナダの船舶が初めて日本の港に入り、報道陣に公開されました。

 横浜港に寄港したのはカナダ沿岸警備隊の小型砕氷船サー・ウィルフリッド・ローリエ号です。

 カナダの沿岸警備隊の船舶がアジア太平洋地域の港に寄港するのは初めてです。

 9月4日にカナダ西岸のビクトリア港を出発した後、太平洋北部の公海上で違法な漁業の監視をおよそ1カ月、距離にして7500キロ以上してきました。

 違法漁業はサンマやサケなど北太平洋の水産資源の減少の要因ともみられていて、太平洋の沿岸国などが協力してその根絶を目指しています。

 横浜までの監視活動中には違法なフカヒレ漁や偽造の登録をした船が確認されました。

 また、日本では農林水産省や海上保安庁と意見交換し、違法漁業の取り締まりなどさらなる連携強化を話し合ったということです。

 ローリエ号は環境に優しいバイオ燃料などで運航され、航海中には海中のマイクロプラスチックを調べるなど環境調査も実施しました。