福岡県の市長選挙で77歳の新人が47歳の現職を破って初当選しました。

 67歳の石破総裁、75歳の菅副総裁、79歳の森山幹事長。政治家の高齢化が進むなか、ネットで度々、上がるのは“政治家の若返り”を望む声です。

X(旧ツイッター)から 「政治家の若返りを!」 「若者に期待したい!」

 そんななか先月、人口約3万人の福岡県大川市で2人の候補者が市の未来をかけた選挙戦に臨みました。

 1人は3選での市長続投を狙う47歳の現職・倉重良一氏(47)。そして、もう1人が政治経験ゼロの新人・江藤義行氏(77)です。

 選挙の最大の争点は市の新たな観光拠点「大川の駅」事業計画の是非。

 市が誇るインテリア産業やものづくりを生かした地域振興策として現職の倉重氏が進めていて、その総事業費は100億円を超えるとも伝えられていました。

 しかし、そこに「待った」をかけたのが江藤氏。大規模な予算に「採算が取れない。負の遺産を残す」と計画中止を訴え、市長選に立候補したのです。

江藤義行氏 「私、江藤義行はこの大川の駅計画を見直します。適切な事業を規模にすることで、その余力のうえに皆様が安心して暮らしやすい毎日を築きます」

 その結果、計画中止に賛同する支持者が後押しし、見事当選。政治経験はもちろん、高齢なことまでなんのその、ほぼ計画中止の一点突破で勝ち取ったのです。

 そして、当初の訴え通りに「大川の駅」構想は白紙となりました。