衆議院が解散し、選挙戦が事実上スタートしました。

 9日午後4時過ぎにに衆議院が解散し、その後の臨時閣議で衆院選の日程が15日公示、27日投開票と正式に決定しました。

 今回の選挙では、裏金問題で発覚した政治とカネの問題や物価高への対応といった経済対策、年金など社会保障政策などが争点になるとみられています。

 衆院選は、自民党が465議席のうち261議席と過半数を大きく上回る議席を獲得した2021年10月以来約3年ぶりです。

 小笠原侑希記者「衆議院解散を受け、宮城県の選挙区の立候補予定者たちも事実上の選挙戦に突入しました」

 宮城2区(自民・前)秋葉賢也氏「8回目の解散だからね、準備も何もないんだよね」
 前回、宮城2区の小選挙区で敗れ比例復活した自民党の秋葉賢也氏は、6日の自民党県連の会合で党の公認に向けて申請が決まりました。
 宮城2区(自民・前)秋葉賢也氏「まずは政治の信頼回復これに尽きると思います。今回政治とカネの問題にしっかりとしたけじめをつけて、やっぱり政権を任せられるのは自民党しかないね。そう言っていただけるように訴えていきたいと思います」

 宮城2区(立憲・前)鎌田さゆり氏「この後仙台にすぐに戻ります。帰ります。気合。気合入っています。十分です」
 立憲民主党の前職、鎌田さゆり氏は前回の選挙で宮城2区での秋葉氏との激戦を571票差で制し、当選を果たしました。9日中に仙台に戻り、選挙モードに突入します。
 宮城2区(立憲・前)鎌田さゆり氏「野田さんは裏金隠し解散とおっしゃっていましたが、私はうそつき解散と感じております。今回の解散でもって、みそぎを済まそうという非常に姑息な姿を有権者の皆様は見ていると私は信じています」

 宮城2区(維新・前)早坂敦氏「帰る準備はしっかりしていかなくちゃいけないんで。その前に会合がありまして、それをちょっとやったら宿舎も片付けていけないと、帰ってこないんで」
 日本維新の会の前職、早坂敦氏は前回の選挙で宮城4区から立候補し小選挙区では敗れましたが比例で復活しました。今回は宮城2区から立候補する予定です。
 宮城2区(維新・前)早坂敦氏「現職というバッジ預らしていただいていたので、しっかりと2区でも戦っていくという思いです。不安は無いですよ。我々は地方でやってきた改革をしっかりと宮城県でも全国に広げていかなければ。大阪だけじゃなくてね」

 衆議院宮城2区以外の小選挙区立候補予定者です。

 仙台市の青葉区と太白区が選挙区の宮城1区に立候補を予定しているのは、自民党の前職土井亨氏(66)、立憲民主党の前職岡本章子氏(60)、維新の会の新人高橋浩司氏(61)の3人です。

 白石市や名取市などを選挙区とする宮城3区に立候補を予定しているのは、自民党の前職西村明宏氏(64)、立憲民主党の新人柳沢剛氏(61)の2人です。

 石巻市や富谷市などを選挙区とする宮城4区に立候補を予定しているのは、自民党の前職伊藤信太郎氏(71)、立憲民主党の前職安住淳氏(62)、維新の会の新人佐藤雄一氏(45)、れいわの新人大林正英氏(60)の4人です。

 気仙沼市や大崎市などを選挙区とする宮城5区に立候補を予定しているのは、自民党の前職小野寺五典氏(64)、維新の会の新人境恒春氏(45)、共産党の新人中嶋廉さん(71)の3人です。

 衆議院議員選挙で、有権者は何をポイントに貴重な1票を投じるのか宮城県各地で聞いてきました。

 平塚学記者「解散総選挙が決まりました。街の人は政治に何を期待するのでしょうか」
 「これからの若い人たちが暮らしやすくなる国づくりをしてほしいと強く思います」「何をするにも値上がりしてて、今までもっと安く買えていたものが、段々値上がりして買うのが難しくなってきているので、増税はしてほしくないのが一番ですかね」「若い人が選挙に行くことだね。年寄りはみんな行きますよ。選挙でしか、投票でしか自分の思う社会にならないとみんな信じているから」

 気仙沼市でカキを養殖する畠山政則さんです。温暖化による海水温上昇で、今年は全体の2割から3割のカキが死滅しました。漁業をはじめとした1次産業を支援し、食料自給率を上げる政策に期待します。
 畠山政則さん「以前から言われていたことですけども食料自給率、純国産の物をもっと増やすべきではないかなと。海外に頼らないで日本の農産物、水産物をどんどん生産させるべきじゃないかなと私は思いました」

 大崎市でひとめぼれを生産する米農家です。農家を苦しめる物価高への対策を進めるよう注文をつけます。
 佐々木俊悦さん「資材、燃料、飼料が上がって大変な農業経営になっている。食糧危機の時代が来るような気がしている。後継者が魅力ある農業をやれるような政策を取ってほしい」

 東松島市の高齢者施設は、介護業界の人手不足が気掛かりです。
 やもと赤井の里土井孝博施設長「まだまだ高齢者の方が増える状況の中で、働く人たち介護人材の確保が非常に厳しい状況ですので、人材をしっかり確保していけるような介護、医療への政策を期待します」

 衆院選に向けて、宮城県各地では選挙ポスターの掲示板の設置作業が急ピッチで進められています。

 仙台市太白区東中田にある設置場所でも、9日朝から作業員が候補者のポスターを貼る掲示板を取り付ける作業に追われていました。

 協立産業関佑弥さん「いつもは2週間から3週間は余裕があるんですけど今回は1週間も無いくらいの期間で、作業員の数を増やしたりもして期間内に終わるように進めているところでした」

 宮城県選挙管理委員会では、公示日前日の14日までに宮城県5つの小選挙区の約5300カ所に掲示板を設置する予定です。