日本などが参加する自由貿易協定=TPPにヨーロッパで初めてイギリスが加盟しました。トランプ次期大統領の関税政策に警戒感が強まるなか、自由貿易を掲げるTPPがヨーロッパに広がります。

 15日、新たな議定書が発効され、イギリスが正式にTPP(環太平洋経済連携協定)に加盟しました。ヨーロッパでは初めての加盟国となります。

 TPPは日本やオーストラリアなどが加盟していて、イギリスの加盟で12カ国の体制になります。

 イギリス政府によりますと、新たな加盟でTPPは世界のGDPのおよそ15%にあたるおよそ12兆ポンド、日本円で2300兆円余りの経済圏に拡大するということです。

 また、イギリスからTPP加盟国に輸出される物品の99%以上の関税が撤廃されると強調しています。

 2020年にEU(欧州連合)を離脱したイギリスは、翌年の2021年にTPPへの加盟申請をしていました。

 1月にアメリカ大統領に就任するトランプ氏はすべての国に関税をかけるなどと発言してきました。

 世界に保護主義が広がるという警戒感が強まるなか、アジア太平洋地域を中心としていたTPPがヨーロッパに広がります。