日本銀行は金融政策決定会合で、政策金利をおよそ17年ぶりの水準となる0.5%に引き上げました。

■今後の追加利上げは?

日本銀行 植田和男総裁 「きょうの決定会合ですが、金融市場調節方針について(政策金利の)誘導目標をこれまでの0.25%程度から、0.5%程度へと変更しました」

 24日、今年最初の金融政策決定会合で利上げを決めた日本銀行の植田総裁。政策金利をこれまでの0.25%程度から0.5%程度に引き上げました。2008年以来、およそ17年ぶりの高い金利水準となります。

植田総裁 「2%の物価安定目標の持続的、安定的な実現という観点から、金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断しました」

 日本銀行は将来的に、物価や経済が安定的かつ持続的に前年比で2%上昇する状態を目指していて、今回の利上げはこの見通しを達成する確度が高まったために金融緩和の度合いを調整した形です。

 24日発表された消費者物価指数では前年の同じ月より3.0%上昇しており、今後の追加利上げについて、植田総裁はこのように発言しました。

植田総裁 「経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくという基本的な考え方に変わりはありません」

■住宅ローンの金利アップも…

 今回の利上げ決定で、私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか?

住宅ローン診断 「モゲチェック」 塩澤崇さん 「一般家庭の人から言いますと銀行預金です。ここの利息が上がるということが考えられます。コストとしては、やはり住宅ローンです。ここの金利が上がると考えられます」

 日銀が利上げを決めたことを受け、メガバンク3社と三井住友信託銀行は24日、3月から普通預金の金利をこれまでの0.1%から0.2%に引き上げると発表。三菱UFJ銀行と三井住友銀行は変動型住宅ローン金利の基準となる短期プライムレートも引き上げます。

 普通預金の利息が上がるなどのメリットがある一方、住宅ローン金利が上がるというデメリットもある利上げ。住宅ローンの金利は今後どのように推移していくのでしょうか?

塩澤さん 「2026年までに1%、1.5%ぐらい。それぐらいまで政策金利上がる可能性というのはあるかなと思っております。そうした時に今の変動金利どうなるかというと、1%から1.5%ぐらいになる可能性はある思っていますので、(変動金利が上がっても)耐えられる家計を今から準備しておく」

(「グッド!モーニング」2025年1月25日放送分より)