24日から始まった「全国学校給食週間」を前に、仙台市は今週、市役所の食堂で市内の小中学校と同じ献立を提供しました。
この日は宮城の名物・ずんだ餅に、気仙沼特産のサメを使った竜田揚げなど、地元の食材を使った給食です。
そもそも学校給食は1889年、山形県鶴岡市のお寺に設立した小学校で、貧しい家庭の子どもたちに提供したのが始まりとされています。
その時に出されていたのがおにぎり2個と焼いた塩ザケ、それに煮浸しや漬物でした。 給食は山形を先駆けとして全国に広がっていき、県内では1932年に始まりました。 しかし、その後第二次世界大戦が激しくなってきたことで学校給食は中断。
戦後は厳しい食料難が続き、子どもたちの栄養状態は悪化します。
この状況をなんとかしようと食料物資を支援したのがアメリカやユニセフでした。
この救援物資の中に脱脂粉乳がありました。
保存性がよく、栄養価が高いことから戦後しばらくは給食で提供されたそうですがその味については苦手な人も多かったようです。
その後、伝統的な郷土料理を取り入れたり、地域の特産品を利用したりした献立が生まれ、給食は食育を推進するものへと変わっていきます。
気仙沼市の小学校で提供されているのは高級食材・フカヒレのラーメン。全国一の生産量を誇る地元の特産品、子どもたちもおいしそうに食べています。
女川町では、海のパイナップルとも言われるホヤを使ったかき揚げが登場。独特の風味が特徴ですから子どもたちが食べやすいよう、このように仕上げたそうです。
来週からは宮城県庁の食堂でも一日限定80食で学校給食が提供されます。
県産の食材や給食への理解を深める機会として足を運んでみるのも良いかもしれません。