ブラジルの最高裁はボルソナロ前大統領の支持者らが議会などを襲撃した事件を巡りクーデターを企てたとして、検察に起訴されたボルソナロ氏を被告人として認定しました。今後、刑事裁判が開かれることになります。

 ブラジル検察は先月、2年前にルーラ現政権の発足を阻止しようとクーデターを企てたとして、「ブラジルのトランプ」と呼ばれたボルソナロ前大統領ら34人をクーデター未遂など5つの罪で起訴しました。

 これを受けて最高裁は今月26日、ボルソナロ前大統領や側近ら8人の起訴を受理し、裁判を行うとする判断を下しました。

 残りの26人については後日、審理が行われます。

 ボルソナロ前大統領は「クーデターを主導した」とする検察側の主張を一貫して否定していて、今回の判断に対しては「不公平な方法で行われた政治裁判だ」と批判しています。

 ブラジルメディアによりますと、裁判は年内に結審する見通しで、すべての罪で有罪となれば最長で43年の禁固刑が科される可能性があるということです。