16日午後11時半過ぎ、宮城県と福島県で最大震度6強を観測する地震がありました。
気象庁は宮城県と福島県に津波注意報を発令しました。
最大震度6強を登米市で、震度6弱を石巻市名取市角田市岩沼市栗原市東松島市大崎市大河原町川崎町亘理町山元町涌谷町で観測しました。
この地震の影響で石巻港で17日午前0時29分に20センチ、午前2時14分に30センチ、仙台港で午前1時46分に20センチ、石巻市鮎川で1時41分に10センチの津波を観測しました。
また、午前0時52分ごろ、宮城県南部と北部で震度4を観測する地震がありました。
JR東日本によりますと、東北新幹線が白石蔵王駅から南に2キロ、白石市大平中目で脱線しました。
仙台に向かっていた下り列車で、午前11時半過ぎに脱線したとみられます。
乗客75人が車内に残されていますが、けが人や体調不良の情報はないということです。
東北電力によりますと、女川原発では外部電源に異常はなく、火災の発生もありません。
モニタリングポストの上昇も確認されていません。
1号機の使用済み燃料プールでは冷却系ポンプが一時停止しましたが、午前0時29分に復旧し、冷却は継続しているということです。
また、県内では午前2時25分現在、4万8500戸が停電しています。
地震の影響で新仙台火力発電所や水力発電所20か所が自動停止し、およそ200万キロワットが供給できていません。
午前2時半をめどに他の電力会社から最大140万キロワットの電力を供給してもらい、供給状況を改善するということです。
県内の消防によりますと、午前1時時点で地震で転倒してけがをしたなどといった通報が、県内で少なくとも37件以上寄せられています。
また、午前2時20分までに県内で7件の火災が発生したということです。
仙台市消防局によりますと、宮城野区二十人町で「マンションから白煙が見えている」と通報がありました。
ポンプ車などが出動して対応にあたっていて、これまでにけが人の情報はありません。
東北電力によりますと太白区秋保町の「西仙台変電所」の変圧器から出火し、現在も炎上中だということです。
けが人は無く、電力供給に影響は無いということです。
青葉区の仙台城址で石垣が崩れているという情報があるということです。
石巻市消防本部によりますと、けが人2人の情報があるということです。
また、警察によりますと、水道管が破裂し、道路が冠水している箇所があるということです。
また、東松島市でも水道管の破裂が1カ所、道路の陥没が1カ所確認されているということです。
栗原市消防本部によりますと、地震でけがをしたとの通報が4件あったということです。
登米市消防本部によりますと、登米市迫町で午前0時24分ごろ、火災が発生したとの通報があったということです。
また、警察によりますと、登米市内2カ所で水道管が破裂したとの通報があったということです。
大崎消防本部によりますと、「熱湯がかかった」「ガラス片で手を切った」「自宅で転んだ」という通報が来ているということです。
この地震の発生を受け村井知事は災害救助法の適用を決めました。
村井知事「避難所の運営にあたり災害救助法の適用があればスムーズに運ぶ。また政府の支援が得られやすいということがあるので、もしかしたら被害が小さくて空振りになるということもあるかもしれませんが大事を取って適用することにしました」