JR東日本で初めてとなるバスの自動運転が、宮城県の気仙沼線BRTの一部の区間で12月5日から始まります。一足早く、30日に報道公開されました。
山本精作記者「こちら自動運転の実用化が12月5日から始まる気仙沼線BRT=バス高速輸送システムの車内です。安全管理の担当者は今ハンドルから手を離し、足もアクセルから離しています」
自動運転が実用化されるのは、登米市の柳津駅と陸前横山駅の間の4.8キロの区間です。
対応する車両は1台のみで、自動運転は1日15往復のうちの2往復で実施されます。
山本精作記者「ゆっくりではありますが、対向してくるバスとのすれ違いも自動で行います」
最高時速は60キロです。JR東日本によりますと、自動運転バスでは国内最速ということです。
JR東日本は、少子高齢化による将来のドライバー不足に対応するため、2018年度からバスの自動運転の実用化に向けた実験を進めてきました。
山本精作記者「線路跡に敷かれた専用道には、磁気マーカーが埋め込まれています。バスの底にはセンサーがついており、こちらの磁気を読み取って走ります」
BRTの専用道の区間は、磁気マーカーを設置しやすく自動運転を導入しやすいメリットがあります。
JR東日本では、自動運転の実用化によって更にデータを集め、将来的には対象区間の拡大や、乗務員のいない状態での運転も目指します。
JR東日本伊勢勝巳副社長「(自動運転の)レベルを上げていく。区間を伸ばしていく。こういったことで昨今の運転手の不足とか労働力の問題、全体として地域に少しでも貢献できれば」
赤字ローカル線の見直しを進めているJR東日本は、BRTを見直しの選択肢の一つに位置付けています。
将来、完全な自動運転が実現すれば収支改善につながると期待します。
気仙沼線BRTの自動運転は、12月5日にスタートします。