3月の福島県沖地震で新幹線の高架橋に大きな被害が出て運休が長引いたことを踏まえ、国土交通省の有識者でつくる委員会はJR東日本などに対し、今後同様の被害が出る恐れのある高架橋を、2025年度までに耐震化するようJR東日本などに求めました。

 3月の最大震度6強の福島県沖地震では、東北新幹線が脱線したほか、施設の被害は約1000カ所に上りました。

 とりわけ、福島県国見町の高架橋など2カ所の損傷は運休が長引く一因になりました。 委員会が調べたところ、高架橋を支える柱のうち耐震補強されていない部分が傷んで高架橋が沈み、レールがゆがんでいました。

 同様の被害が心配される高架橋の柱は、JR東日本の東北新幹線と上越新幹線で約970本、JR西日本の山陽新幹線で170本ほど見つかりました。

 これらの高架橋の柱について国土交通省は、JR東日本とJR西日本に対し計画の前倒しを含め、2025年度までに耐震化を完了するよう求めました。