宮城県登米市にある県長沼ボート場のガソリンの保管方法が、消防法に触れる可能性があると外部から指摘されていたにもかかわらず、県が対応を先送りしてきたことが分かりました。

 県によりますと、長沼ボート場には救助用などのモーターボートが8隻あります。燃料はガソリンで、ボートや備品を保管する艇庫には最大20リットル入りのタンク約20個が備えられています。

 消防法は、200リットルを超えるガソリンの保管には危険物保管庫の設置を義務付けていますが県は設置しておらず、タンクで保管する量によっては法律に触れる状態でした。

 県の包括外部監査で2021年3月に指摘され、登米市消防本部も3年前から繰り返し是正を求めてきましたが、県は対応を先送りしてきました。

 県スポーツ振興課では「ガソリンについてはその都度購入するようボート場の指定管理者に求めてきた」とした上で「保管庫を早急に設置する」としています。

 長沼ボート場は1990年の宮城インターハイをきっかけに県が整備し、2021年の東京五輪の候補地に一時浮上したこともあります。年に約1万人が利用しています。